フランス、1800年代末〜1900年初頭頃の小さな祭壇(礼拝堂)です。
扉の外側に刻まれたイエスキリストは茨の冠が巻きついた御心を、聖母マリアは悲しみの剣に貫かれた御心を指し示しています。
足の部分は巡礼を表すホタテ貝でしょうか。教会の尖塔や柱を模した丁寧なつくりにも目を奪われます。
観音開きの扉を開くと「ロレートの聖母」の真鍮のメダイが現れます。
十字軍が聖地エルサレムから撤退した13世紀頃、ナザレにある聖なる家(マリア、ヨゼフの家)が天使達によって
イタリアのロレートという町に運ばれたという伝説が残されています。
こちらのメダイはそれを表わしたモチーフとなっています。(幼子イエスを抱き屋根の上に座る聖母マリア、家を抱え飛び立つ天使たちと雲)
ロレートは16世紀以降、イタリアの有名な巡礼地となっていて、日本からの天正の少年使節団も当時ロレートを訪れたという記録が残っているそうです。
イタリアの聖地として有名なロレートですが、こちらのメダイと祭壇はフランスで製作されたお品です。
メダイに刻まれた文字はフランス語でNOTRE DAME DE LORET TE P.P.N(ロレートの聖母よ我らのために祈り給え)の意味。
最後のP.P.Nは「priez pour nous(我らのために祈り給え)」のそれぞれの頭文字をとったもの。
大きさは、高さ9cm、上部の屋根の部分の横幅6cm、内部のメダイの直径は3cmとなります。
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