Ste. Germaine Cousin(1579-1601)
聖ジェルメーヌの聖遺物が納められたルリケール(聖遺物入れ)です。
ジェルメーヌは1854年に列福、その後1867年ローマ教皇ピウス9世により列聖されました。
こちらの内部のジェルメーヌの称号は聖人を表すS(SAINT)となっていますので、1867年の列聖記念に制作されたお品と思われます。
ジェルメーヌの遺体は死後数百年を経ても腐敗することなく、現在も生まれ育ったPibracという街の聖堂に安置されています。(下記画像参照)
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こちらの中に入っている聖遺物の中身がどういったものであるかは判別が出来ませんが、聖人または棺に触れた布片と思われます。
周りには精霊のハト、左には十字架を抱えた人物、右側には古代キリスト教の象徴である錨と殉教のしるしであるシュロの葉を持った人物が刻まれています。(ガラス面と反対側は指先から光を放つ聖母マリアです)
金属部分はシルバー製。(側面の小さな窪みが銀を表すホールマーク)
大きさは2×1.7cm、厚みは0.7cmあります。
聖ジェルメーヌの遺物が入ったルリケール。大変貴重なお品ですが今回運良く手に入れることが出来ました。
恐らく2度とはご紹介出来ないと思います。ご興味のある方、ぜひいかがでしょう。
○貧しい羊飼いの少女St.GERMAINE(聖女ジェルメーヌ)
生まれつき片腕が不自由で病気も持っていたジェルメーヌですが、悲惨な境遇の中でも
イエスキリストと聖母マリアへの信心、ロザリオの祈りを怠ることはありませんでした。
(下記の二つは有名なエピソード)
○貧しい人たちへの施しのために家の台所からパンを持ち出したところを見つけた継母が、
棒で彼女を叩きエプロンに包んだパンを出させようとしたところ、ジェルメーヌのエプロンからは
パンのかけらの代わりに、たくさんの美しい花々がこぼれ落ちました。
○教会のミサに行くために、雪解け水で増水する川を渡ろうとしているジェルメーヌがロザリオで
十字を切ったところ、川が開いて彼女のために道を作ったそうです。
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