フランス1800年代中期〜後期、金属の表面に彩色を施したスパンコールで丁寧に装飾されたシルク布です。
恐らくガラス張りの小箱(ルリケール)や額に納められていたものと思われます。
中央には3つの御心が描かれています。
上部はイバラの冠が巻きついたイエスキリストのみこころ・向かって左はバラの花が巻き付いた聖母マリアのみこころ、右側は百合の花が巻き付いた聖父ヨゼフのみこころ。
一見すると百合とは分かりにくいのですが、心臓を貫いている剣の先端部分に、蕾の状態の百合の花が描かれています。巻き付いているのは開いた状態を上から見た百合の花のようです。百合は聖ヨゼフの象徴でもあり、白い百合の花を手に持った姿で描かれることが多いですね。
下の文字は(聖家族の)輝く御心への信心・・というような意味でしょうか。(詳細は不明です)
深い意味と心のこもった手作りの暖かさが感じられる美しいお品だと思います。
大きさは17.5×11.5cmほど。
シルクの右下の角に切れている箇所あり。スパンコールもいくつか取れている部分もありますが
全体の雰囲気を損なうようなものではないと思います。
ぜひ額などに入れて飾って頂ければと思います。