1万1千人の乙女を連れてローマ巡礼を果たした帰り道、ドイツのケルンで全員が虐殺されたという伝説で有名な聖女。
中世以降永らく聖女として崇拝されていたウルスラですが、その存在(実在していたかどうか)が疑問視され、1969年には当時のローマ教皇パウロ6世により聖人暦から外されました。
SANCTAは聖人の意味ですので、聖人ではなくなった今となってはある意味貴重なメダイとも言えます。
こちらのメダイは1920-30年代にかけて活躍したフランスのメダイ彫刻家Bouixのサインが入っています。(左端の「AP」はメダイ工房の刻印)
反対側は北イタリア生まれの聖アンジェラ・メリチ(1474-1540)。
女性の地位がとても低かった時代、1535年に女性のための修道会(聖ウルスラ修道会)を設立し、地位の向上に尽力した女性です。
1807年に当時のローマ教皇ピオ7世により列聖されました。
こちらにはフランスのメダイ彫刻家Karoのサインいり。
深いつながりのある二人の女性(前述のようにウルスラは実在しなかったものの)が表裏に刻まれたメダイです。
素材は真鍮にシルバープレート(銀鍍金)、大きさは直径2.5cmとなります。