十字架に架けられた我が子キリストを見上げる聖母マリア像。
ドイツの1900年代初頭頃の石膏像です。
美しく慈愛に満ちたお顔の聖母像が多い中、こちらのような悲しげな
眼差しで磔刑のキリストを見つめる姿のマリア様はとても珍しいと思います。
磔刑のイエスキリストの足元には、聖母マリアとマリアの姉妹であるクロパの
妻マリア、それにマグダラのマリア(3人のマリア)がいたとされています。
こちらの聖母像は背中側にフックのようなものが埋め込まれていますので、
壁に打ち付けた十字架の傍に聖母像を掛けていたのかもしれません。
もしかしたら当初はクロバの妻マリアとマグダラのマリア像も一緒に
作られていたということも考えられますね。
高さは22cmほど。大きな欠けやヒビもなく良い状態のアンティーク品です。