教会の鐘の形をしたメダイ、フランスの1900年代はじめ頃のお品です。
2枚を横にスライドさせると、内側には「St MARIE JACOBE(聖マリア・ヤコベ)と
St MARIE SALOME (聖マリア・サロメ)、従者St.Sare(聖サラ)、舟のオールを
持つ天使」「サント・マリー・ド・ラメールのバシリカ(教会堂)」が刻まれています。
マリア・ヤコベは、イエスキリストの母である聖母マリアの妹、マリア・サロメは
聖ヨハネ(洗礼者ヨハネ)の母です。(諸説あり)
この2人にマグダラのマリアを加えた3人のマリアは、キリストが磔にかかった後、
舟でフランス南部に逃れてきたと伝えられています。
後にマグダラのマリアはサントボームに移り、残った2人のマリアはこの地で生涯を過ごしました。
1838年には、この言い伝えをもとにこの町は「サント・マリー・ド・ラメール(海からの
マリア達・・の意味)」という名に改名され今に至っています。
また、従者として2人のマリアとともにこの地に来たというSt.Sare(聖サラ)は、
エジプトまたはインド系の褐色の肌を持っていたとされ、ロマ(ジプシー)の
守護聖人として知られています。
毎年5月に行われる、2人のマリアの像を海に浸すという祭りの時には、ともに
祭られている聖サラを慕って、多くのロマが世界中から集まるそうです。
大きさは1,5×1,7cm、合金製。
内部は磨耗が少なく、とても良い状態です。