Agnus Dei（アニュス・ディ）の壁掛け用のシルク製メダイユ、フランスの1900年代前半頃のお品です。

手彩色で描かれているのは、聖心（イバラの冠が巻きつき、槍で突かれた傷から聖血が滴っています）、そして聖母マリアの象徴でもある薔薇の花。
上部には「イエズスの聖なる御心」下の部分には「家族への祝福」の文字が書かれています。

裏面に書かれた「Agnus Dei」とは神の子羊すなわちイエスキリストを表し、内部にはロウソクの蝋の一部が納められています。
触った感触ですと御心の左側辺りに小さなかけらが入っているようです。
７年に一度の復活祭の時に、ローマ教皇により祝別されたバチカンの大ロウソクの一部で、こちらのような布や革製のメダイやスライド型のメダイの中にごく少量が納められ、巡礼者たちに配られました。

まるで模様のようなシミが全体に見られますが、古いものの趣と感じて頂ける方に。
暖かな雰囲気が漂う古い時代の信心具。大きさは15×8.5cmとなります。