フランス1900年代初頭頃、聖母マリアのシルバー製メダイです。
リングを通す穴の左端に、パリで製造された銀製品を示す「横向きのイノシシの頭」の刻印入り。

横顔の聖母マリアの右下にはAD Rivetのサインが入っています。
こちらのメダイはフランスの彫刻家アドルフ・リベット(1855-1925)の手による作品です。
戦争に関する記念碑や胸像、女神マリアンヌ、宗教をテーマとするもの、その他多数の記念メダルを制作した著名な彫刻家です。

裏面には巡礼地ルルドの聖母のお告げの場面が刻まれています。
こちらの面には「A.Y」の刻印入り。
当店でも何度か扱ったことのあるサインで、こちらも彫刻家名と思われます。
表裏が違う彫刻家の手によるメダイも珍しいものではありませんが、こちらの洞窟の中でのお告げの場面、なかなかの臨場感です。

大きさは直径1.8cm、カン（リング）は0.6cmとなります。

フランスのルルドの泉・・・1858年、マッサビエルの洞窟に聖母マリアがご出現し、少女ベルナデッタへのお告げを授けた場所から湧き出た泉が「ルルドの泉」です。
聖なる水によって病気が直るといわれ、現在でも世界中から人々が集まるカトリックの聖地のひとつとなっています。