1597年2月５日に豊臣秀吉の命により長崎で処刑された26人の宣教師と隠れキリシタン達。
その265年後の1862年、当時のローマ教皇PIUS9世（ピウス9世）によって列聖されたことを記念して製作されたメダイです。
こちらは26聖人の中のイエズス会に属する3人のみが刻まれた大変珍しいお品。
長年かけてようやく手に入れることが出来ました。

これまで当店で何度か扱ったことのある日本の26殉教聖人のメダイは「（フランシスコ会司祭でスペイン人の）ペドロ・バプチスタ他22名 日本の殉教者」という意味の言葉が刻まれていました。（最後から2番目の画像参照。当店の販売済みのメダイです）
実際は、この他にイエズス会の3名を加えた26人が同時に列聖されているのですが、フランシスコ会の依頼により作られたもののためイエズス会の3名は人数に加えられておりませんでした。

今回入手出来たこちらのメダイに刻まれているイエズス会の日本人殉教聖人3名は
・中央　パウロ（パウルス）三木　33歳
・右側　五島のヨハネジョアン（草庵）　19歳
・左側　ディエゴ（ヤコブ）喜斎　64歳
その下の文字は「イエズス会の日本における殉教者」という意味です。

こちらの銅版画はローマで1862年に刊行された「日本のイエズス会の三人の生涯と殉教」という本の表紙絵です。
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今回ご紹介のこちらのメダイと全く同じものが長崎の日本二十六聖人記念館に保管されています。
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歴史的資料としても価値のある貴重なお品だと思います。

○長崎にある日本二十六聖人記念館は列聖100周年にあたる1962年に開館。
2019年11月24日には、来日されたフランシスコ教皇が殉教の地と記念館をご訪問されました。

反対側は教皇PIUS9世（在位期間1846-1878）。
教皇に就任した1846年6月16日の日付が刻まれていますが、こちらのメダイは前述のように列聖記念のお品ですので1862年の製造と思われます。
日本の殉教者に関する聖品は、他にも1622年の「元和の大殉教」の時に処刑された宣教師のメダイを何年も前に扱ったことがありますが、そちらも教皇ピウス9世によって1868年に列福された記念メダイでした。
聖母マリアの「無原罪の御宿り」の教義を定めた教皇としても知られています。

2016年に公開されたマーティン・スコセッシ監督の「沈黙（遠藤周作原作）」は、この頃のイエズス会の司祭と隠れキリシタンたちの信仰と弾圧を描いた映画です。改めて見直したくなりました。

ブロンズ製。大きさは3×2.6cm（上部の穴の部分は含まず）。しっかりとした厚みと立体感があります。
162年前のメダイですが、保管状況が良かったと思われそれぞれのお顔がはっきりと見て取れるとても良い状態の聖品です。

＊こちらのお品物は１万円以上ですので、レターパック、ゆうパックの送料、代引きの場合の手数料も無料です

こちらが過去にお取り扱いしましたフランシスコ会の23名の列聖記念メダイ