フランス1800年代後期、二人の天使による天使祝詞の彫刻オブジェ。ドーム型のガラスがはめ込まれた木製フレームです。

中央の流れるようなリボンに書かれた「JE VOUS SALUE MARIE」の文字は、AVE MARIA（アヴェ・マリア）をフランス語に替えたもので、すなわち受胎告知の天使祝詞の言葉です。
向かって左側の天使は純潔を表す白い百合の花とイエスキリストの受難具であるイバラの棘の冠を持ち、右側の天使は左手に聖杯を手にしています。右手に握っているのは、キリストの手足を十字架に打ち付けた時の3本の釘。
こちらのオブジェは、救い主となるイエスキリストの受胎を祝うとともに、その御子の行く道の苦しみを暗示するという「聖母の喜びと悲しみ」の両面を表している奥深いモチーフとなります。

また、こちらは聖水盤としての使用も意図して制作された聖品で、下部に大きなシェルの聖水受けが取り付けられています。
裏面の金具は驚くほどしっかりとした作りで、100数十年を経ても全くぐらつきなどはありません。
彫刻部分は海泡石（メシャム）。背面は淡いブルーグレーのベルベット生地。
当初はもっと青みが強いベルベットだったようですが、年月とともに色褪せ柔らかな色合いとなっています。

これまで当店で扱ってきた中では最も大きなサイズ。
フレーム部分は37×26cm、シェル部分も含めると43cmほどとなります。
（赤坂蚤の市の時に出店のお仲間に抱えてもらった画像をご参照下さい）

オブジェ、ガラス、フレームともにとても良い状態。画像よりも実物の方がずっと素晴らしいと思います。
聖水盤付きのお品は滅多に見つかりません。ぜひこの機会にいかがでしょう。

＊こちらのお品物は1万円以上ですので、ゆうパックの送料、代引きの場合の手数料も無料です