聖母マリアからルルドの泉のお告げを受けたベルナデッタ・スビルー（1844-1879）のメダイです。
それぞれの面の右下に、彫刻家「Ruffony」のサイン入り。
O.Ruffony（リュフォニー）は1800年代末から1900年代前期までフランスで活躍したイタリア人彫刻家で、聖母マリア、キリストをはじめ聖ジャンヌダルクなどの聖人の作品を多数残しました。
左端のJBのモノグラムはメダイ工房の刻印です。

表側は、
修道女になる前、羊飼いの仕事をしていた頃の少女ベルナデッタ。
下記はその頃のベルナデッタの貴重な資料。（背後の写真は生家）
以前当店でお取り扱いしたお品です。

反対側は、
修道女になってからのベルナデッタの姿です。

こちらのメダイはベルナデッタの列福記念のメダイ。
福者とは聖人（列聖）となる前の段階で、ベルナデッタは1879年の死後1925年に列福（福者）、1933年に列聖（聖人）されましたので、こちらのメダイは1925年の列福記念のお品と思われます。
福者であった期間はわずか7年間ですので、その後聖人となった後のメダイと比べると大変貴重なもの。

列聖後にはStあるいはSaintという聖人を表す敬称が付きますが、こちらはその前の段階である列福の称号であるbienheureuse（フランス語）の略Bseの文字が刻まれています。
刻まれた文字の右側「NEVERS」はベルナデッタが35歳で亡くなるまで修道生活を過ごしたヌヴェール愛徳修道会のこと。

素材は真鍮にシルバープレート（銀鍍金）、大きさは直径1.7cm、リングは0.7cmとなります。

フランスのルルドの泉とは・・・1858年、マッサビエルの洞窟に聖母マリアがご出現し、少女ベルナデッタへのお告げを授けた場所から湧き出た泉が「ルルドの泉」です。
聖なる水によって病気が直るといわれ、現在でも世界中から人々が集まるカトリックの聖地のひとつとなっています。

お隣のメダイも同日掲載品です